


美容師を始めた方の多く(ほぼ100%)は「正社員」として働いている経験があるかと思います。
正社員として合計7年間働いた僕が「正社員」としての働き方についてのお話をさせて頂きます。
僕は正社員として3店舗に勤務したことがあります。
正社員でもお店が変わると違いもあるので実体験を元にご説明します。

正社員とは一般的に、期間を定めずに雇われている労働者であって、就業場所において正規として雇用される者を指します。
雇用期間の定めのほか、1日の所定労働時間が8時間・1週間の所定労働時間が40時間でなければ正社員ではないといわれることがあります。
しかし、正社員はあくまでも雇用形態のことをいうため、仮に1日の所定労働時間が短かったり、1週間の所定労働日数が少なかったりしても事業所によっては正社員として扱われることがあります。
僕の経験上、美容室は基本的に所定労働時間よりが短くなることは少ないかもしれません...

例):基本給20万円(固定残業代20時間込)と記載されている場合があります。
この固定残業代には注意が必要です。
固定残業代とは、実際の残業時間に関わらず、一定時間分の時間外労働、休日労働、深夜労働に対して毎月定額の残業代を支払う制度です。 例えば固定残業代を20時間と設定していた場合、あらかじめ20時間分の時間外手当が支払われているため、20時間までは時間外手当が出ません。
簡単に言うと「20時間残業しても基本給に含まれてるから払いませんよ!」ということです。
しかも、この固定残業代は45時間まで設定できるので、基本給が高い場合、固定残業時間も長い場合があるので雇用される前に確認しましょう。
その他に「交通費」「店販手当」「皆勤手当」「達成手当」「技術手当」などお店によって独自で作っている場合がありますのでしっかり雇用契約書を確認しましょう。
例):基本給23万円+歩合給というパターンが多いです。
この「歩合給」もお店によって全然違うのでしっかり確認しておきましょう。
よくあるパターンをいくつかご紹介します。
例)技術売上100万以上/20%バック
例)技術売上200万以上/40%バックなど
| 基本給+歩合給 | 歩合給のみ(基本給を超えた時) |
|---|---|
|
基本給+歩合給の場合の多くは |
歩合給のみ支給の場合の多くは |
| 安定した給料を望む方 | 多くの給料をもらいたい方 |
例)指名売上100万以上/20%バック
例)指名売上200万以上/40%バックなど
このパターンは、指名のお客様が多くいないと給料をあげることが難しいです。
フリーのお客様をいくら担当しても次回で指名にならなければ歩合給がつくことはありません。
指名売上のみが歩合給に反映されるお店は、僕が美容師を始めた20年前は当たり前でした。
ただ、近年では美容室の激的増加や人口減少に伴い、このやり方を採用している美容室は少なくなりました。
例)技術売上100万円(指名80万円/10%バック フリー20万円/5%バック)
例)技術売上200万円(指名150万円/20%バック フリー50万円/10%バック)
このパータンはもともと業務委託のお店に多くみられましたが、最近では正社員雇用のお店でもこのような給与形態が増えてきました。

正社員で働くメリットは大きく5つあります。
1.仕事が保証されている
2.収入の変動が少ない
3.スキルアップしやすい
4.税金や保険料の納付を雇用主に任せられる
5.社会保険や福利厚生がある
正社員雇用サロンではアシスタント雇用をしているサロンが一般的です。
掛け持ちができたり、沢山のお客様に入客ができることが多いため仕事が保障されていることが多い。
給与は月額固定+歩合給で契約するケースが多いため、店の売り上げにかかわらず、毎月の収入は保証されています。
怪我や病気の際にも固定給分は保障される。
営業後にみんなで練習をする時間があったり、研修や勉強会もあるので不安な技術も克服でき安心感を感じやすい。
アシスタントに技術を教える事で自分の技術を見直せる機会がある。
正社員サロンでは年に1回年末調整があり、書類に記入し、控除したい保険等の書類を提出すれば、手続きは会社が行ってくれますので自分で行う必要はありません。
社会保険完備の場合が多い。(「社会保険完備」とは、「健康保険」、「厚生年金保険」、「労災保険」、「雇用保険」これら4つの社会保険すべてに加入できることを意味します。)
産休・育休時に国からお金をもらえたり、有給休暇などの福利厚生もあり。
社会保険ですが...小さな個人経営のサロンは今だに「雇用保険」や「労災保険」しか入っていないところが多いので募集要項はしっかり確認した方がいいです。
僕が昔、正社員で働いていた個人店も「雇用保険」「労災保険」のみでした。

正社員で働くデメリットは大きく5つあります。
1. 自由に休みが取れない
2. 拘束時間が長い
3.昇進と昇給が頭打ちになるケースがある
4.社内イベントを断りづらい
5.転勤や異動の可能性がある
正社員は原則シフト制で勤務する働き方なので、ひとりだけ自由に休みを決めるというわけにはいきません。
優遇して休みをもらえるのは、基本的に冠婚葬祭くらいです。
土日祝日の休みもなかなか取れない。
正社員サロンは研修制度がある場合が多いのでスキルアップ出来る反面、拘束時間も長くなります。
また、朝礼、終礼、ミーティングなど参加は必須。
店長を含め自分より上のレベルのスタイリストが大勢在籍している美容室に勤める場合は、どれだけ頑張っても昇進できない可能性もあります。
忘年会や新年会などは参加する必要がある。
お店の定休日に行うイベント(BBQなど)も断りづらい事もあり。
店舗展開しているお店の場合、誰かやめた場合に穴埋めとして店舗異動がある。
上記のような業態毎の違いはもちろん、店舗毎にも差が大きくあります。
正社員として働く場合、しっかりと雇用条件や雇用契約書を確認したうえでの美容室選びをおススメします。
